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2009年12月11日 (金)

浅草不思議空間

先日、浅草に出向いたときの日記です。


午後3時半ごろ浅草に着いて、休憩を挟んで浅草寺周辺を二週半くらいし、8時頃最寄駅についてから娘にマフラーを、息子にはやつの大好きなビートたけしのCDを買ってやって、さっき帰宅した。

明るいうちと暗くなってからの浅草を見比べる、という経験を、初めてした。

新仲見世通りから入って仲見世通りを右に曲がれば浅草寺の正面が近い。が、このルートは人間がぎゅう詰めでもある。だからと言うのではないが、曲がるかどの手前の老舗、すき焼きの今半が美味い。晩飯はここにしたい、と、はやばや娘が決めてしまった。息子は隣のフグ屋に入りたかったのだけれど、店頭の水槽であおむけになっちゃってるトラフグを目撃して三人とも
「・・・やめとこ」
ということになった。

仲見世通りを入ってすぐのところで揚げ饅頭1個80円、娘だけゴマ1個100円を買って食す。ここの揚げ饅頭は、他に2軒ある揚げ饅頭の店よりも品が小振りで、食べ易い。
見上げたら、もう、「賀正」の絵馬が下がっていた。柄は、丸っこくて可愛らしい寅さん。フーテンの、ではなくて。だって、柴又じゃないもん。
通りに人は溢れるほどいるのに、人形焼き屋さんの前にはお客がまったくいない。店の全員が渋い顔をしていた。
それを横目に、まず本堂にお参り。平成の大修理というやつで、柱から屋根まですっぽりと囲いに覆われている。新年のお参りをするときもまだこのままだろう。
西側におりると1616年に作られた石橋があって、そのさらに先に一言不動尊がいらっしゃる。何でも一言だけ祈れば、その願いが必ず叶うという霊験あらたかなお不動さま。子供たちは先を争ってお参り。拝んだあとは出店のたこ焼きを立ち食いした。

花やしき通りに抜けて行ったら、あずまっくすが何かの番組の撮影に来ていた。
そこからロック通りに行く。映画館の前でコップ酒を手にした爺さん婆さんが談笑。そのあいだをズケズケ抜けて映画のポスター(「緋牡丹お龍」に「フーテンの寅さん」)を見に行ったら、息子はおずおずついて来て、二人ともすぐに娘に通りへ引っぱり戻された。
反対側には黒山の人だかり。なんだろうか、と思ったら、競馬の中継をやっているのだった。
南に歩くと東洋館、だったかな、フランス座の跡が演芸場になってるところがあって、呼び込みをやっているのだがいっこうに客が入る気配はなかった。

そこからまた北の方へ斜めに戻って行く。閑散とした通り。ずんずんもどって観音様のところから仲見世通りをさっきとは逆に行ったら、ヒマだった人形焼き屋さんの前に少しだけ行列ができ、さっき渋い顔をしていた店員さんの誰もが笑顔になっていた。

どこの通りだったか、伝法院通りだと思うんだけど、焼き栗というのを売っているお店があって、売っているお姉さんがとっても美人だった。どう美人だったか、というのを言葉に出来ないのが口惜しい。もし自分が浅草の住人だったら通い詰めてもいいくらいの美人さんだったの。・・・あ、どちらかのあなたさまに、化けて出られるか???

くじらを売ってる(丸ごと、じゃないけど)店とか刀の店とかいろいろながめて、日が傾いたところで、雷門の一本西の通り角のスターバックスで休憩。ここの店員さんがまた好男子に美女たち、ときたから、へえ、浅草って美人が多いんだ、と、はじめて気がついて身震いしてしまった!

一服して、暗くなった浅草を、さっきと同じルートでもう一周。
ここからが、オドロキだった。

一般のお店は、とにかく店仕舞いが早い。5時半で、もうほとんどシャッターが下りていた。明るいうちはごったがえしていた場所が、どこもかしこも嘘みたいに静かになっていた。酔っぱらいの姿も消えていた。
で、閑散としていた斜めの通りが、こんどは不夜城の明るさになっている。右も左も、行けども行けども赤ちょうちん。天気もいいからか、空いている居酒屋・立ち飲み屋は一軒もなかった。「千と千尋の神隠し」をリアルにしたような世界。
伝法院通りの方へ戻ったら、人力車の行列。薄暗がりの中で、狐の嫁入りのように見えた。これが、さっき不景気を決め込んでいた東洋館だかの、宵の6時半からの公演の宣伝なのだった。でも、「来て下さい」とは一切声高にいうことはなく、しずしずと通り過ぎて行った。すれちがうひとはみんな、立ち止まって見惚れていた。

で、6時になったのを確かめて、すき焼きの今半に入る。息子がまだカカアのお腹にいるときに、カカアと娘と三人でいちど来たことがあったのだけれど、娘の記憶にはない。
おいしい店で有名なのに、予約客は別として、一般客はボクたちの他には二人連れ一組しかいなかったので、ちょっと意表を突かれた。
でも、お店の人は以前と変わらずあったかくて親切。テーブルを二つくっつけてくれ、おかげで三人とも久しぶりにゆったり肉をたべられて、食後にはお腹が出口につっかえて出られなくなってしまった。。。うそピョン。このお店の壁には芸能人の色紙がたくさん貼ってあるのだが、元祖林家三平師匠のもあるのであるのである。これは額に入っている。そのうち「たおぽん両師匠」の色紙も貼られるかもしれない。(知る人ぞ知る、である。)

・・・とまあ、綴り尽くせないけれど、子供たち曰く、
「楽しかっただヨ」



ここんとこ綴った記事

・感覚と技術(ベルリオーズ『音楽のグロテスク』から)
 http://ken-hongou2.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-7276.html

・見つめなおす方法
 http://ken-hongou2.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-a639.html

・惚れ込む、という感覚
 http://ken-hongou2.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-6d31.html

・第九のシーズンです:中高生オーケストラによる演奏があります
 http://ken-hongou2.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-6c65.html

・モーツァルト:ポストホルンセレナーデと関連行進曲
 http://ken-hongou2.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-e120.html

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