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2009年4月18日 (土)

花から若葉へ

遅い満開だなあ、と思っていた桜も、あっというまに、花から葉っぱに変わりました。
すると次は、ウチのあたりは花ミズキの番です。
ピンクの花をつけるもの、白い花をつけるもの、と、2色だけなのですが、これだけでも不思議なもので、道がはなやかに彩られるような錯覚をしてしまいます。この花は、東北では見かけず、私はずっと名前を知りませんでした。教えてくれたのは、新婚早々の頃の家内でした。

花は、いっときです。

この花ミズキが散ると、花をつけるのは、また別の種類の木です。

それでも、
「また来年も咲くから」
と、大好きな花が散ってしまうことを、不思議に明るい気持ちで諦める。
そんなことを毎年繰り返しているのですね。

来年咲く花は、今年咲いた花とは、ほんとうは同じではないのです。
ひとつの花のいのちは、散ったらおしまいです。

それでも、明るい気持ちでそれを受け入れることが出来るのは、いのちのおおもとである木が枯れないうちは新しいいのちが続くことを安心して信じられるからなのでしょうね。

それにまた、花は一瞬であっても、いのちは葉となって初々しい薄緑で生え始めます。
葉の方は、生えて来て当たり前、と思われてしまう損な立場にあるかもしれません。
しかも、生えてくるや、だんだんに埃で黒ずみ、肉も厚くなり、ふてぶてしい濃緑色に変じていきます。

そんな葉っぱたちも、秋になれば花にも劣らない鮮やかな赤や黄に身を染めて、自分たちのいのちの最後を飾ります。

それをみて、
「ああ、もみじも、また来年だな」
これまた、明るい気持ちで諦める。

木、という、おおもとのいのちがあればこそ、のことなのだなあ、と、しみじみ思いながら、私は、まだ産毛のような若葉の方をも、咲く花と同じように愛でてやりたい、と思っているところです。

今週綴った記事

・ハイドン伝(ガイリンガーによる):1(1732-1740)
 http://ken-hongou2.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/1732-1740-40ab.html

・騙されちゃいけません!・・・ある「美響」の求めかた
 http://ken-hongou2.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-578a.html
 ※ ノリントンの映像に興奮して、浮かれたことを綴りました。
   その後続けて幾つか見て、感じ方が変わって来ていることも多くあります。
   彼の堅実な練習、楽員さんの明るい表情は、彼への先入観を払ってくれます。

・Schubert "The Great" の映像:第1楽章(YouTube)
 http://ken-hongou2.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/schubert-the-gr.html

・C.Brown "CLASSICAL & ROMANTIC PERFORMING PRACTICE 1750-1900" Intriduction
 http://ken-hongou2.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/cbrown-classica.html
 ※ 読めてもいないのに、洋書のご紹介。継続していきます。

・モーツァルト:1779年作品概観
 http://ken-hongou2.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/1779-90be.html

・LOVE LEGEND
 http://ken-hongou2.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/love-legend.html
 ※ 妹に連れられて一家で見たミュージカル歌手のコンサート。
   ミュージカル界に疎いので、印象記としてはかえって純かも知れません。

・4月11日練習記録(TMF:弦分奏)
 http://ken-hongou2.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-1056.html

この一週間もまた、どなたもお健やかに過ごされますよう。

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コメント

春は思惟してしまう季節といいます。
どうしても考え込んでしまうとのこと。
でもkenさんの春は、
なんだかとても温かで美しい春に思えますよ。


私もこの春、二条城の夜桜を見てきました。
最後のオリオン座と、美しいマーラー交響曲5番の第4楽章や、ドュビッシーのピアノ曲とともに。

人工衛星も見えて、池澤夏樹の「ヤー・チャイカ」という小説を思い出していました。

テレシコワのことをモチーフに書いていました。主人公の、成長する娘のことを書いていたんだと思いますが・・・。


桜は夜の闇の中、底光りしていて、
梶井基次郎の桜、西行の桜、三島由紀夫の桜(城が背景にあっただけに?)、
いろんな姿が去来しました。
寒かったので、温まるべくホテルで一人酒盛りをして、
翌日は二日酔いで金閣寺でしたが・・・。

今年の桜はいい桜だったようなきがします。

素敵な年になるといいですねhappy01

投稿: nn | 2009年5月 3日 (日) 23時26分

nnさん

いつもありがとうございます。
恒例の合宿から今日帰って参りましたので、御礼が遅くなってすみません。

>春は思惟してしまう季節

・・・であればいいのですが、私の周りは「春は泥酔してしまう季節」でして、全くお恥ずかしい限りです。coldsweats01

二条城の桜・・・いや、教徒の佐倉も紅葉も見たことがない私です。憧れです。

人工衛星もご覧になったとは、澄んだ空気の中にいらしたのですね。
テレシコワのこと、今の若い方達はどれくらい知っているでしょうね。

連想なさった数々には、私には内容が分からないものもありますが、雰囲気でだいたい感じる限りでは、むべなるかな、という印象です。
梶井基次郎の明言「桜の木の下には死体が埋まっている」(でしたかね)は、高校時代に鮮烈な、どちらかというとむごい印象と共に接しましたが、いま思い起こすと、あれは本当は、逆説的ながら、いのちに溢れた言葉だったのかも知れないなあ、という気がします。

二日酔いでの金閣は、煌めきも倍増してお見えになったのではないかと想像して、楽しくなりました!

どなたにとっても、幸せな一年でありますように。
そしてそれが、できるならば永遠に続きますように!

投稿: ken | 2009年5月 4日 (月) 21時31分

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