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2008年2月13日 (水)

ご報告:娘の高校合格

     行(ゆき)ゆきて たふれ伏(ふす)とも萩の原  曽良
     今日よりや 書付(かきつけ)消さん 笠の露   芭蕉

    (「奥の細道」〜曽良が病で芭蕉と別れざるを得なくなった、その場面での二人の句)


    
このブログ、オーケストラ仲間以外には、基本的には(広い意味での)身内には綴り続けていることを知らせないままでおります。

それでも、家内の死後、私たち一家を心配してご覧になり続けて下さっている方もいらっしゃいますから、ご報告の義務がありますので、恥ずかしながら、本日は掲載させて頂きます。

おかげさまで、娘が、第一志望の公立高校に合格しました。
今朝、発表でした。
家内と娘と二人ではじめた学校探しでしたが、母子共に
「あそこがいちばんいい」
と思っていた学校に、志望通り、音楽専攻(トロンボーン)で合格させて頂きました。

「子供たちまで音楽をやりたい、なんて言い出すことはないだろうね」
私があまりに音楽キチガイだから、見ててうんざりするだろう、というのがその理由で、家内と二人、そう言って笑い合っていたのですが、娘はむしろ、私なんぞより、吹奏楽部の顧問をしていた家内の背中に魅力を感じたのでしょう、中1の後半から専門的に楽器を勉強したいと言い出し、中2でもうはっきり、音楽志望に固まっていました。それ以後、私なんぞそっちのけで、母子で学校選びに腐心していました。

第1志望が固まっていたのは家内の生前は公立まででしたが、私立は家内の迷っていた点がどのへんだったか、を考慮し、私と娘で見学した上で決めていました。そちらも本日発表ですが、私たちの住んでいる県では、公立に合格すると、そちらをお断りするわけにはいかないとのことなので(うかつにも、私は何べんも耳にしていたはずなのに理解していませんでした!)、実質上、進学先は決まったということになります。

家内の没後も、娘自身が私立と演奏会の聴き比べをして、
「やっぱり最初にいいと思った、この公立校がいちばん質がいいと思う」
とのことでしたので・・・ものがものですから、定員も少なく、倍率もそこそこ高いのですけれど・・・希望が叶って、本人はもちろん、家内も大変喜んでいることと思います。

途中、専攻の楽器、ピアノ、楽理とも、たいへん素晴らしい先生に恵まれました。
とくに、楽理の先生は普通には見つかりませんので、探す際には直接間接にたくさんの皆様にお世話を頂き、結果として、娘は人間的にも豊かな師を、新たに得ることが出来ました。

本日に至りましたのも、ひとえに、皆様の暖かいお心の支えがあってのことと、感謝の念でいっぱいでございます。

この先は、「息子が本当に<お笑い>あるいは<映画界>志望なのかどうか」を含め(!)、家内にも見通しが無かったことですし、家内をあてにすることもできません。
「同行二人」も、ここまでです。

昨日の記事に、さりげなくアフィリを貼っておいた、城山三郎さんの「そうか、もう君はいないのか」は、話には聞いていたものの、昨日初めて書店で見かけ、手にとりました。ですが、頁を開いたとたん、もう先を読み進めることが出来ませんでした。
城山さんは、奥さんに先立たれて、よくもなお七年を生きることがお出来になられたなあ・・・と、その切なさを思いました。この本も、もともと城山さんは書きたがらず、周囲のすすめで、ぽつりぽつりとはじめ、それから筆がのり始めたらしいとのことですが、お気持ちはよく分かる気がします。・・・そうやって、七年を経て、また奥様の側にお行きになることが出来て・・・いまは幸せいっぱいでいらっしゃるでしょうね。

かたや、同僚には、まだ私より小さいお子さんを抱えて、奥様を癌で亡くした「いいオトコ」もいます。我が家と違い、親御さんとのご同居ですから、仕事も普通に出来る環境でいるのがうらやましくもあるのですが、彼の奮闘ぶりに比べると、私は「うつ」の起伏がなかなか解消しないていたらくで、本当に、この同僚には頭が下がります。家内の死亡後も、事務面で分からないことなどで、いろいろ教えてくれたり、話を聞いてくれたりしました。

こういう仲間もいるのですから、子供が自立の道を見つけるまでは、私も踏ん張らなければなりません。

かわらずご支援を頂ければ幸いに存じます。

本当にありがとうございました。

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コメント

おめでとうございます!!

初コメントですが、ムジークの笛吹き、みあです。

音楽の道に進むことを決断し、その一歩を踏み出した娘さん、素敵です。

私はその決断ができなかったので…


今度、ぜひ生で演奏を聴かせてもらいたいです。

投稿: みあ | 2008年2月14日 (木) 00時41分

みあさん、ありがとうございます。

・・・拝読して、実は、いろんなこと考えさせられたのですが、それはまた喋りますね。

生演奏は、恥ずかしくない程度にレベルが上がったら「お聞かせせよ!」と言いますけど、親の言うことを聞く娘じゃないもんで。。。ハー。 (T_T)

投稿: ken | 2008年2月14日 (木) 07時55分

お嬢様の合格を祝し、ささやかながら拙ブログにおいて、「お祝い」に相応しい(と思うんですが)音楽を、集めました。

おめでとうございます。

投稿: JIRO | 2008年2月14日 (木) 19時54分

JIROさん、いつもいつも、ありがとうございます。
私は、どれだけ支えられていることか!
本日記事の冒頭にリンクを貼りました。

・・・何度も聴かせて頂きます!

投稿: ken | 2008年2月14日 (木) 22時24分

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◆Kenさんのお嬢さんが第一志望の高校に合格なさったとのことなので、今日は特別。 [続きを読む]

受信: 2008年2月14日 (木) 19時54分

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