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2008年2月 4日 (月)

なぜできないか

    私の理性が舵を握ろうとしたけれど無駄だった
    嵐が荒れ狂ってその努力をくつがえし、
    私の魂は踊った、踊った、古ぼけた艀(はしけ)となって
    帆柱もなく、魔物のような涯(はて)しない海の上で!

     ----ボードレール「七人の老人」から。安藤元雄訳----



「なぜできないか」
を、悩める人は、幸せなのかなあ、と思います。
出来ないことにとらわれると、苦しい。だから、本人は<悩まない人の方が幸せ>だと思いがちです。・・・かく言う私も、そう思いがちです。

「もてない」・「パズル解けない」・「人を笑わせられない」・・・

人を笑わせなくても駄洒落を連発している人を身近に見て(まあ、自分も似た人種ですけれど)、
「この人、幸せだよなあ」
と思いましたが、彼は別に笑いのプロでもないし、「笑い」が趣味でもないし、「笑い」が生きがいでもないから、構わないのでしょう。考えようによっては、つまらない。
悩むことができる、悩むことの数が多い、・・・モノは見かたで、その方が、その人は心に誰よりもたくさんの宝物を持っている。
「じゃあ、どうしたら・・・」
と、解決に向けての前向きな心を持つこともできる。

諸事ありますが、きりがありません。
ブログの主旨から、「演奏」について述べます。(他の事柄に敷衍して読んで頂けても嬉しいです。)
なるべく手短にします。
(念頭には、自分自身とTMFメンバーの皆さんがありますが、そこは各位にお汲みとり頂ける事を信頼したいと思います。)

曲を聴いているときには
「あれ? ここの音、違う!」
「この演奏家、ここで音がひっくり返ってやがる!」
そういうことには、人は大変敏感です。そういうヘマをやる人に対して「責める」ことにも、非常に積極的です。常々、思います・・・人間って、本来、とっても意地悪なのね。

じゃあ、自分が演奏する側に回ったら、どうでしょう?(アマチュア前提!)
「ああン! こんなの、音符が細かすぎて弾けやしないわア!」
「この音、高すぎて、当てらんねえけど、練習時間も取れないから、まあ、いいや」
「音程合わないって言われるけどさあ、楽器の癖なんだから、仕方ないじゃん!」
・・・大雑把に言って、だいたい、私たちはこれくらいの言い訳は、常に用意していませんか?

細かすぎるなら、楽譜をよく読み直して、ゆっくりさらって、確実に拾えるようにしていけばいい。
(次のこととも関係しますが、楽器を持つことがむしろ害になる場合もあるのは注意が必要です。)

練習時間が取れない、というのは「楽器を持っての」練習時間をさすことが多いかと想像しますが、だったら、楽器を持たないで効果をあげられる練習の工夫をすればいい。

音程については、最近とてもいい本が出まして・・・別に演奏の本ではないのです。講談社のブルーバックス、という、科学専門の新書です。最後にアフィリで紹介しますが、この中で、一言だけながら、とても大切な発言に出会いました。
主旨をまとめますと、
「バンドとかオーケストラって、ピアノなんかと違って、音程作りの条件がそれぞれに違う。だのに《いい響きがする》ってのは、お互いがいい響きを目指して、お互いの耳を調整しあっているからなんでしょうね」(本文そのものより、私の解釈で多少【いや、多々?】内容を拡大していますが)。

この3つ、どうか、じっくり考え直してみませんか?

今週から、
・TMFのためには「悲愴」の読みを通して
・自分のためには、自分が取り組み始めたある曲について:それで気づいた自分の欠点を通して
私も考察していきたいと思っております。

・・・手短、になっていたかな?

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