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2007年12月24日 (月)

クリスマス:優しい歌〜「メサイア」の思い出

年明け1月5日にTMFの演奏会を致します(無料)。上野や浅草から近いので、お時間がおありでしたら是非どうぞ。ただし、正規団員のみの演奏で・・・出来は不安。自分も全く練習できていませんし・・・こちらをご覧下さい。



きのうの「クリスマスプレゼント」は、こちら。


今日は、少し、まっとうなものを。


 カール・リヒター指揮/ミュンヘン・バッハ管弦楽団(1964年録音)
 アルト〜マルガ・ヘフゲン、ソプラノ〜グンドゥラ・ヤノヴィッツ
  Archiv POCA-2058

新しい演奏を、と思って探しましたが、いまいちピンと来るものがなかったので。

歌詞の日本語訳は以下のとおりです。

 (アルト)
 主は羊飼いのように、主の羊たちを養い、
 小羊たちをそっと腕に抱きます。
 そして、あわれみをもって小羊たちをふところに入れ、
 助けを求めている者をやさしく導いて行って下さいます。

 (イザヤ書 第40章11)

 (ソプラノ)
 重荷に苦しんでいる人は主のもとへいらっしゃい。
 悲しみにうちひしがれている者も主のもとへいらっしゃい。
 主は甘い慰めを与えて下さいます。
 主のくびきを身に負って、上から学ぶべきことを学びなさい。
 主はやさしくて、高ぶることのない方なのですから、
 そうすれば安らぎと魂の救いが見いだせることでしょう。

 (マタイ伝 第11章30)

 訳:石井不二雄


去年の今日も、「メサイア」の思い出を綴ったと記憶しています。 その翌日に家内は倒れ、その体の重さを感じられるのが最後になるとは思いもせず、 「明日はいい病院に連れて行ってやる」 といい聞かせながら家で休ませて・・・ 翌早朝、たった2時間目を放した隙に、彼女は帰らぬ人になっていました。

採り上げた演奏は、中学生だった私が初めて、小遣いを溜め込んで買った「メサイア」の演奏です。布の箱に、詳しい解説書と一緒に、3枚組のLPで売られていて、ずっと憧れていました。それを手にしたときの喜びは、今でもうまく言葉に出来ません。
そうして出会った「メサイア」の中でも、今回の歌は最も優しさに満ちていて、美しく、「ハレルヤ」コーラスよりも、私はこの歌で何遍も涙を流してきました。

去年も簡単に触れたのですが、娘が生まれた日は、私が「メサイア」の演奏会に出演した日でもありました。ほぼ全曲を演奏しました。
前の晩、もうすぐ日付が変わろうという時に、向かい合って横になって雑談していた家内が
「あ、水が出たみたい」
と言いました。あわてて産婦人科さんに電話をし、すぐに車で突っ走りましたが、すぐには生まれない、とのことで、私はいったん家に帰されました。
演奏会の練習に間に合うには、8時半には住まいを出なければなりません。
(練習中に生まれちゃったら、どうしよう)
なにせ、携帯電話なんか、まだありませんでした。横になっても、ウトウトするくらいで、眠れない。
6時半に、電話が入りました。産婦人科さんからのものでした。
「ご主人、そろそろいらして下さい」
すっ飛ばして行ったら、前もってそんな約束ではなかったのに、分娩室に入れられました。
娘が生まれてくる瞬間を、この目にしなければならない羽目に陥りました。
「はい、頭ね。肩は? おお、無事に出た、それ!」
お医者がいちいち口にするのももどかしいのですが、私には何にも出来ません。
家内の産道からスポン、と出て来た娘が、息をしていないような気がして、心臓が止まる思いでした。
お医者さんが、出て来たばかりの娘の背中をポン、と叩きました。
とたんに、ギャア、という、娘の第一声。
嬉しい、と思うゆとりはなく、今目の前に起こったことに、ただ呆然としました。

「メサイア」を演奏する、まさにその日に娘が生まれた。
この子が神様に守って頂いている証だ、と私は信じました。

・・・いえ、この世界の、全ての子供たちが神様に守られていますように、と、その日はそう祈りながら演奏に加えさせて頂きました。

演奏が終わって、初めて、娘が生まれた喜びが、じわっと押し寄せてきました。

家内の産道が、もとのように奇麗に塞がるまでにはひと月かかりました。
「生むことの大変さ」・「生まれてくることの大変さ」を、男の私も目にすることが出来たのは、今になってみると有り難かったと、感謝しています。

与えられた命を、どう生きて行くのか、は、娘の決めることです。
私に出来ることは、それがくじけそうになった時に支えてあげることくらいしかないのですが・・・家内だったら苦もなく出来ただろうそのことが、私に出来るのか?

家内の分まで、なるべく長く、充実した生を営んで行ってくれることを、今は祈るばかりです。

息子に付いても、またしかり、です。

個人的な話で、視野が狭くて、すみません。


 

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