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2007年12月22日 (土)

モーツァルト:1776年の教会ソナタ

ここまで読んできたモーツァルト作品の個々へのリンクを作成し直しました。ご利用下さい。



さて、モーツァルトには、1776年、ザルツブルク期の集大成ともいえる宗教作品の最高傑作が、ミサ以外に残されています。ですが、それについてはまた別途、詳しく読みたいと思っております。

ミサの式次第の中には、新約聖書中の書簡を朗読するセクションがあるのはご存知の通り(あるいは前に触れた記事をご参照頂ければお分かり頂ける通り)です。
ですから、これまで見て来た1775-76年作の4つのミサ曲も、一貫して演奏されたわけではなく、間にやはり「書簡の朗読」を挟んでいたわけです。
この書簡の朗読の間にはオルガンが伴奏するのが通例だったようで、ミサ曲とは別に、モーツァルトはこの種の曲も作っていたことは、過去の記事でも触れた通りです。

1775-1776年中のものであることが明らかになっているものが最も多いので、その構成に付いてのみ、今回は列挙してお茶を濁させて頂きます。

編成はK.263を除き、ヴァイオリン2部および通奏低音で、この通奏低音がオルガンは明確に(ある意味、簡単な協奏曲的に)和声も旋律も書き込まれているのが「教会ソナタ」の特徴です。
とはいえ、モ−ツァルトのオリジナル通りに演奏/録音されている例は、普通は無いような気がします。

・変ロ長調K.212(1775.7):Allegro 4/4 70小節
・ト長調 K.241(1776.1):Allegro 3/4 81小節
・ヘ長調 K.244(1776.4):Allegro con spirito 4/4 101小節
・ニ長調 K.245(1776.4):Allegro 4/4 85小節
・ハ長調 K.263(1776末):Allegro 4/4 81小節
     この作品のみ、2本のトランペットを伴います。
(※K.225は1776年作か、とされていましたが、新しい作品表では1780年作です)

並べてみて直感的にもつイメージと内容はそのままピッタリ合う、と思って頂いて結構で、それぞれに際立った個性がある、というわけではありません。テンポ設定もK.244が(小節数が多いことから考えて)やや速めであろうことの他には、むしろモーツァルトは「前と同じ雰囲気を、今度はどうやって築こうか」ということ以外には関心を払っていないように思われます。

また、このころモーツァルト自身が作曲していたミサ曲は全てハ長調であったのに対し、「教会ソナタ」はK.263だけがハ長調です。かつ、K.263のみはトランペットを伴っている点、もしかしたらクリスマス用のミサだったかも知れないK.257(クレド・ミサ)の華やかさの延長線上で発想されたのかも知れませんが、だからといって他の「教会ソナタ」に比べて楽想が際立って違う、といった気配はまったくありません。

K.263以外は、モーツァルトではない作曲者のミサ曲を用いた際に使用する目的で作られた、と考える方が、モーツァルトの過去のミサ曲の再使用時に使われた、とみなすよりも自然である気もします。・・・こんにち私達が聴くチャンスは無いのですけれど、ザルツブルクで雇われていた「作曲家」は、モーツァルトだけではなかったのですから。

ごく簡単ですが、こんなところで、すみません。

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