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2007年11月 7日 (水)

モーツァルト:独立した(?)行進曲と、ヴァイオリン独奏付きロンド

ここまで読んできたモーツァルト作品の個々へのリンクを作成し直しました。ご利用下さい。



なかなか聴けない、珍しい曲ですから、最初にそれをお耳になさってみて下さい。

結構、素敵な曲だとは思いませんか?(クラシックがお好きなら、かも知れませんけれど。)
ビゼーを彷彿とさせるような箇所もありますが、お感じになられませんか?



モーツァルト19歳の年に生み出された器楽曲の中で、創作の背景をどう推定したらいいか迷うものが2曲残っていました。

一つ目が、上に掲げたハ長調の行進曲K.214(1775.8.20作)です。

ふつう、モーツァルトはセレナーデに先立って演奏されるように、明るい雰囲気の行進曲(マーチ)を作っています。
この曲も、そうしたものの一つと考えていいのかな、と思うのですが、どのセレナーデに先立って演奏されたのかが分かっていません。
かつ、他のセレナーデに先行して演奏される行進曲に比べると、(私の主観ですが)、内容がウィットに富んでいて、表情が豊かです。
このマーチのウィットのうち、最もはっきり分かるのは、それが、小さな音で、かわいらしく終わるところです。
他のマーチをもきちんと確認を取らなければいけないのですが、多分、これは当時の「モーツァルトとしては「特別な」手法です。
・・・となると、ただ宴会を華やかにするために注文されたセレナーデのための行進曲だ、とは、どうも考えられない。
誰か、親しい、ユーモアの通じる相手のために書かれたのではなかろうか、と想像したい衝動にかられます。
いかがなところでしょうか?
簡単な記述にも行き当たることが出来ませんでした。
(意地張らないで、全作品解説辞典を入手しようかなあ・・・)

もう一つは、

・「ヴァイオリンと管弦楽のためのロンド」変ロ長調 K,269(77年作説あり)
です。

前に見ましたとおり、この年モーツァルトは第2番から第5番までの、4曲のヴァイオリン協奏曲を書きました。
で、第1番だけが、前々年に書かれている。
4曲もヴァイオリン協奏曲が生み出された年ですから、前々年に作った第1番が再演された可能性も、充分あるでしょう。
では、このロンドは、その際、
「前に作った第1ヴァイオリン協奏曲のフィナーレでは未熟だ!」
モーツァルトがそう感じて、その代替品としてこのロンドを作った可能性は、確かにあります。
ですが、オリジナルのフィナーレに代えてこのロンドを演奏したとすると・・・実際、そういう順番で聴き比べてみて頂きたいのですが・・・、新作のロンドは、確かに作曲技術が成熟したのを感じさせてくれますから、協奏曲全体が却ってアンバランスになってしまう。
ただし、音楽の特徴は、第2ヴァイオリン協奏曲に近いか、そこから半歩程度は踏み出している感じがします。
ウィットもありますが、第3ヴァイオリン協奏曲までの「面白さ」には到っていない。
ですので、作曲された時期は、第2ヴァイオリン協奏曲と第3ヴァイオリン協奏曲の中間に位置するのかなあ、と、これまた独断で想像したくなります。

あるいは、第2ヴァイオリン協奏曲初演の際に、併せて第1ヴァイオリン協奏曲の再演が行なわれ、その際、終楽章だけこのロンドに差し替えられたのか?

そうでなければ、やはり、第2ヴァイオリン協奏曲初演のとき、アンコールか何かで、、このロンドだけが単独で演奏されたのか?

ソロパートで始められることから、意図はやはり「協奏曲の終楽章」なのであって、ロンドだけが単独で演奏されたとは考えにくいのですが・・・どうも、分かりません。

通説とのズレなど、ご教示いただければ幸いです。

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コメント

ご無沙汰です。やっとお戻りになられましたね。K214は可愛らしいマーチですよね。やはり私は、ト短調が途中で出てくるのが印象的です。K269は、やはりそうですか。素人でもなにか第2楽章とあわないよなぁと思っていたんです。

投稿: | 2007年11月11日 (日) 06時55分

すいません。先の投稿、名前を入れ忘れていました。

投稿: ランスロット | 2007年11月11日 (日) 13時20分

ランスロットさん、いつもありがとうございます。
さすが、ト短調には鋭いアンテナを張られていますね!

ロンドに関してもそうですが、作品がどんな性質を持っているかについては、学者さんは「直感」では取り組むわけにはいかないようで、「たいへんだなー」と思いますけれど、やはり視点を変える方法論を見つけてくれる人の登場を待ちたいです。楽譜を眺めていると、「通説はなんでこうなの?」と疑問が湧くことしきりです。

投稿: ken | 2007年11月11日 (日) 22時36分

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