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2007年11月10日 (土)

モーツァルト:1776年作品概観

とりあえず、作品リストのみ掲げます。
抜け落ち等、あとで補正しますのでご了承下さい。

<ミサ曲・宗教曲>
ミサ(・ロンガ)ハ長調 K.262(トランペットは翌年に付加) 
「クレドミサ」 ハ長調 K.257(11月)
ミサ・ブレヴィス「オルガンソロミサ」 ハ長調 K.259(12月、または前年)
聖体の祝日のためのリタニア 変ホ長調 K.243(3月、キリエは1774年)
聖体の祝日のためのオッフェルトリウム「来れ諸々の民」ニ長調 K.260
オルガンソナタ ト長調K.241(1月)、ヘ長調K.244(4月)
         ニ長調K.245(4月)、ハ長調K.263(年末)
         
<声楽曲>
レシタティーヴォとアリア(カストラート)「幸せの影よ/私はお前を残していく」K.255(9月)
アリア(テノール)「クラリーチェは私の愛しい妻になるはず」K.256(9月)

<セレナード・ディヴェルティメント>
「セレナータ・ノットゥルナ」ニ長調 K.239(1月)
「ハフナー・セレナード」ニ長調 K.250 &行進曲K.249(7月、交響曲稿あり、行進曲は20日)
管弦楽ディヴェルティメント(第1ロドロン)ヘ長調 K.247 &行進曲K.248(6月)
管弦楽ディヴェルティメント ニ長調 K.251(7月)
管楽ディヴェルティメント 変ロ長調 K.240(1月)
管楽ディヴェルティメント 変ホ長調 K.252(6月1-8日)
管楽ディヴェルティメント ヘ長調 K.253(8月)

<協奏曲等>
クラヴィア協奏曲第6番 変ロ長調 K.238(1月)
クラヴィア協奏曲第7番(3台)ヘ長調 K.242(2月)
クラヴィア協奏曲第8番「リュツオウ」ハ長調 K.246(4月)
ヴァイオリンのための協奏曲楽章 ホ長調(アダージョ)K.261

なんといってもセレナード・ディヴェルティメントの多さが目につきますね。
また、クラヴィア協奏曲作家としての実質的な出発の年であることも伺われます。
ただし、これらは(まだこの頃は協奏曲も含め)機会音楽的な要素が強いものです。
現代ならさしずめ、有名になって印税で悠悠自適になる前に、注文注文で稼いだ、という感じですが、
当時の作家(小説家さんだけが作家ではないでしょう)には印税なんてありませんから、
共通点は
「また注文仕事かヨー」
と思いながら仕事をしていたのではなかろうか、という心理くらいかな?
ただし、前年に引き続き、もちろん、手抜きはありません。

11月13日付記)
一番大切なことを記し忘れていました。
「ミサ曲」について言えば、この年はモーツァルトにとって、山場を迎えた年でもあります。
前年末の作かとも推定されているK.258を含め、1曲1曲が、じっくり観察するに値します。
まだまだ払拭されていない、
「ザルツブルク時代のミサ曲は軽い」
という先入観は、取り払われなければなりません。
ド・ニやアインシュタインの著作があってなお、この時期のミサは軽んじられているように思われます。
ですが、オペラや交響曲に自分の意思を盛り込める、と味をしめてしまったモーツァルトにとって、せっかく「自己」を埋め込めるようになったこれらの作品に取り掛かるには、この年は条件が揃っていなかったのではないか、と、上の作品群から推測されます。
そんな彼が、76年、最も「心血を注いだ」のは、じつは「ミサ曲」だったのではないでしょうか?

  

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