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2007年9月28日 (金)

これで楽譜が読める!?(グレゴリオ聖歌前説のはずが・・・)

(曲解音楽史グレゴリオ聖歌前説なのですが・・・そんなことは無視!)

音楽は好き!
・・・でも、楽譜は読めない。。。
そんなお声をいくつか伺っていました。

で、お悩みの方のために「親切に」綴るのか、というと、実はそうではないのでして (^^;)
そこまで優しい心はないのであります。実は・・・

(ここからは忘れて下さい。)
ヨーロッパの音楽史には必ず採り上げられ、しかも確かに重要度の非常に高いのがグレゴリオ聖歌です。
それをブログでも記述するには私ごとき素人には手におえないほど深ーい知識が要りそうなのですが、無謀といわれても「音楽史」に取り掛かったからには「さらっと」だけでも触れないわけには行きまん。

特に「調と旋法」という問題を考えるとき・・・あ、さっそく面倒くさくなってきたゾ!・・・、ヨーロッパ音楽の方が教育上身近になってしまった日本の私たちには、東洋の複雑な体系よりも「グレゴリオ歌」を通じて触れた方が分かりやすいのですから、やはり避けては通れないのであります。。。
で、調べている途中経過での副産物です。
(ここまで、ハイ、忘れましょう! 忘れましたね?)

歌い方についての細かい決まりごとを除けば、「グレゴリオ聖歌」の楽譜は、読みやすい!

下の図例をみて下さい。

1.
C1_3

2.
C2

この例から、「歌い方はどうするのか」なんてことまでは、考えないで下さい。
細かい記号にもあまり気を取られないで下さい。
ただ、次のことだけ、憶えておいて下さい。

・線の数は4本(これは普通に売っている楽譜より線が1本少ないですね。その分ラクです。)
・線の上に「C」のマークが付いているところの音が「ド」。

もうひとつ、

・線の上に「F」のマークがついているところが「ファ」
(訳わかんなくなるといけないので、こっちは例をあげてません。)

<ドレミファソラシ=CDEFGAB=はにほへといろ>
を知っていれば、
「あ、Cだからド、Fだからファなのね」・・・当たり前じゃん、という次第。

これだけを目安にすれば、あとは、基本的に
「何にもついていない四角い音符(菱形でも、棒があってもなくても)はみんな同じ長さ」
「右脇に点(・)がついている音符だけ、テキトーに長く歌えばいい」
ということを知っているだけで、いちおう「グレゴリオ聖歌」っぽく歌うことは誰にでもできます。

では、上の図例、歌ってみて下さい。「C」の位置がずれているのに注意!

1.
C1_3

2.
C2

・・・歌えましたか?

答え!
1.ミレソラドシラー|ドシラファソラソミー|ソファドレミレドレー|ファラソファソファレミー|

2.ファソラソファミソー|ラソファミソラー|ソファラソファミーミー|

実は、現行の五線譜も、ハ長調、イ短調の楽譜はこの単純な応用ですから、
「やーい、リズム音痴!」
とイヂメられても「関係ねー!」と胸を張れる人は、この理屈が分かっちゃえば、楽譜を読める第1歩はもう卒業です。

簡単な譜例を3つあげます。答えはつけませんヨ!

・ト音記号=「G」の字の形に飾りがついたもの。五線の下から二番目の線から、記号が始まっているところがミソです。記号の「始点」が「ソ」、すなわち日本音名の「と」なのでト音記号というわけです。
G

・ヘ音記号=「F」の字が変形したもの。二つの点が、「F」の横棒2つに対応します。ということは、この二つの点に挟まれた、上から2番目の線の上にある音が「ファ=(日本音名の【ヘ】」です。
F_3

・ハ音記号=「C]の字に飾りがついたんですが、これだけは派手ですね。しかも、実際にはいろんな場所に移動します。異動されると面倒くさいのですが、要領はグレゴリオ聖歌の楽譜と同じです。

でも、ここでは代表的かつもっとも多く見られる例をあげておきましょう。
C_2
・・・これだけ、画像が崩れているので、答えを記しておきます。
上:ミファソ・ソ・|ラ・ソー|ド・ソ・ソ・|ラ・ソー
下:ドレミ・ミ・|ファ・ミー|ソ・ミ・ミ・|ファ・ミー
って感じ。これを3拍子で歌ってみて下さい。あ、リズムの説明をしていませんから、「それっぽいかな」くらいの感じで。

(こっからは、また忘れて下さい。)
この位置にハ音記号がある場合は「アルト記号」と呼ばれます。
上に線1本分ずれると「テナー記号」と名前を変えます。
そのほか、もう一本分上にずれて「バリトン記号」、下にずれて「ソプラノ記号」・・・まあ、どうでもよろしいですが。
(さ、忘れましたね?)

どうですか? XXXさん、これで読めるようになりましたかー?

なんですって?
「リズムとかシャープとかフラットとか、まだ全然わかんないんだけど」?
最初から贅沢言うもんじゃありません!
ご健闘を祈ります。
この記録は、私がボタンを押せば瞬時に殲滅されます。。。
(はやんねー。)

|

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コメント

テレマンの「パルティータ ホ長調」。もとはリュート曲ですが、いま「バロックの森」で、イエペスが10弦ギターを駆使した演奏を流しています。それを聴きながら書きこみしています(笑)。

ネウマ譜にソレム唱法…のたいへんとっつきやすい解説と勝手に解釈してしまいました。ハ音記号…そうですか、だからバッハ時代以前の総譜ではいろんな位置にズレて記譜されているのですね。バッハの死後出版された「フーガの技法」総譜も、低音のヘ音記号以外はみんなハ音記号でした。自分の持っているポケットスコア版は、さすがにソプラノとアルト声部はト音記号に変更されてましたが。

譜例の4線譜の音符を見て、ふと、ケプラーが『宇宙の調和』で図示しているような「惑星の運行の音楽」、あるいは「天球の音楽」というのを思い出しました。

投稿: Curragh | 2007年9月30日 (日) 06時43分

>ネウマ譜にソレム唱法…のたいへんとっつきやすい解説
とは、あまりに恐れ多い、恐れ多すぎるお言葉です!

・・・だって、ソレム唱法って、未だによく分かんないんですもの。。。

ケプラーを連想なさるのも、素晴らしいですね。
「歌える範囲の音を分かりやすく記せるように」
との思いやりに満ちた発想から生まれた4線譜には、ぴったりです。

ハ音記号での出版譜は、ピアノの普及以前はむしろ普通でしたよね。で、本来、その方が「歌う人に親切」だった。
今のト音記号とヘ音記号主体の楽譜は、ピアノの普及で、むしろ器楽寄りの「読みやすさ」を追求するようになった結果ではないのかなあ、と思っております。。。

投稿: ken | 2007年9月30日 (日) 11時52分

グレゴリオ聖歌が流れる度に、ネウマ譜が読めたらナァと思い、ウズウズてましたが、このページを見つけ、嬉しかったです。テレビなどで中世時代の映像が流れると後ろに聴こえる音楽が興味深く、ジャズで「旋法」を習ったけど、実際のグレゴリオ聖歌も学校で習った従来の長音階、短音階と違うので、その辺がとても知りたい。大体日本人にはレクイエム(鎮魂歌)が身についてませんので、歌詞はチンプンカンプンですけど、音の響きが素敵で・・・ネウマ譜の約束事(菱形白抜きの音符の長さとか、同時に複数の音が書いてある部分など、今の五線の上ではどう表記されるのか(適当な長さでとは訊いてますが、大体どれ位の長さなのか)知りたいです。

投稿: こばたつ | 2015年10月12日 (月) 10時20分

こばたつ様、お返事たいへん遅く申し訳ございません。
また、この程度しか言えてなくて汗顔の至りです。
五線譜にどう書き写されているかは音楽史の書籍を適宜ご覧下さればよろしいかと存じます。ただ、五線譜の音符の長さは近年では四線譜や定量譜の時代と打って変わって相対的な物になってしまっているように思います。

投稿: ken | 2015年10月17日 (土) 10時36分

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