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2007年9月 7日 (金)

回想:ウイーン・リングアンサンブルin埼玉県松伏町(2007.1.6)

本日はもともと別の記事を用意していたのですが、昨2007年9月6日、パヴァロッティという、やはり素晴らしい人格・包容力に溢れた性格のかたが亡くなったこともあり、
「本来の、ホンモノの音楽家さんはこんなに優しいんだ」
との思いを込めて、ここで旧記事にリンクするとともに、削ってしまった思い出話を掲載致します。
(家内関連は支障があると思われたものは大方削除したので、これのもと記事も削除したと思い込んでいたのですが、削ったのは今回記した「思い出」の部分だけでした。しかも、支障はなさそうですから、記しておきます。)

先日とある失望を味わったあとで、この(家内があらかじめチケットを取っていて、あと2週間無事に生きていたら「遺影姿」でなく聴けていたはずの)1月のコンサートの後、記載したとおりの「一流どころ」の人たちにサインを貰おうと並んだ折のことが、対照的に思い出されてなりませんでした。

なお、当日はチケットが行方不明で危うく聴くのを断念するところでしたが、埼玉県松伏町の田園ホールエローラの事務のかたのご尽力で家内が間違いなくチケットを購入していたことが確認でき、聞かせていただくことが出来たことには、今でも深く感謝をしております。

サインを頂いたときの情景は次のとおりでした。(キュッヘルさんのみ、サイン会不参加でした。)

コンサートが終わると、私は子供たちをせかして、とにかくサイン会場(といっても簡単に椅子とテーブルがならべてあるだけ)へと走り、列の最初の方に並ぶことが出来ました。
自分は家内にいつか自慢したくて買っておいた「ウィーンフィル300年の歴史」という分厚い本を抱え(これは今でも家内の位牌を納めた厨子のとなりに立てておいてあります)、娘にはコンサートのプログラムを、息子には当日の弦楽メンバーによるベートーヴェンの弦楽四重奏全集のCD(前年に入手)を持たせました。
で、私の番が来るなり、いちばん最初(右側)の椅子に座ったザイフェルトさんに向かい、家内の遺影を見せて、出鱈目ドイツ語で
"Sie ist mine frau ! (僕の「女」です、といってしまったわけです。)シニマシタ、ツイコノアイダ"
と必死で口走りました。すると、ザイフェルトさん初め皆さんがなにごとかヒソヒソ話を始め、それから、
"OK, Wie heissen sie?"
だかなんだかと聞いてくれて、あ、家内の名前のことだとわかったのでそれを告げると、まず"Fur XXX"と家内の名前を書いてくれ、それから順番に、皆さんがサインをして下さいました。同じことを(ただし家内の名前は入れずに)、娘の持っていたプログラムにも、息子の持っていたCDの箱の蓋のウラにもして下さいました。

帰り際、それぞれのかたが車に乗り込んでいくのに遭遇しました。その背中に向かって、私はいちいち
"Fielen Dank! Fielen Dank!"
と叫びました。
"Bitte!"
わざわざ振り返って陽気に応じてくださらないかたはいらっしゃいませんでした。。。

こないだ失望を感じた日本人のかたにサインを頂いたときとは、雰囲気がまるで違いました。(私も、性格がくどいな。。。)

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コメント

こんばんわ!akiraです。
パバロッティさん、亡くなってしないましたね…。生で歌声をお聴きする機会は無かったですが、TVから流れてきた暖かく優しく、陽気な歌声は、今でも耳に残っています。
失望ですかぁ~。ファンになる人物って、少なからず尊敬できる部分があると思うので、余計ショックですよね><。それが怖くて、その人の光を遠くから見上げ眺めては、一人でほっこりしている…そんな臆病者のakiraです。。。う~む、もうちょっと正直に、強くならなきゃな!^0^b

投稿: akira | 2007年9月 8日 (土) 01時44分

akiraさん、ありがとうございます!

>ファンになる人物って、少なからず尊敬できる部分がある
・・・のだ、と思うのですけれどね。尊敬できる部分「だけ」を見ようとして「ファン」になると、結局は「ファン」ではい続けられませんね。欠点まで含めて愛せないと・・・別に、夫婦関係とは違うんですけれど、似たところがある気がしました。で、自分の欠点を欠点だと認識しないのが、人間、普通です。いちいち失望するほうが考え過ぎ、というのもあるかな。。。

パヴァロッティ、引退宣言してからも活躍していましたからね、引退宣言はしたものの、実はオレはガンなんだ、自分の命を精一杯生きよう、という気力でここまでもってきたのかも知れませんね。悲しいことですけれど、素晴らしい死であり、素晴らしい生でした。

投稿: ken | 2007年9月 8日 (土) 14時12分

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