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2007年9月 1日 (土)

モーツァルト:1775年作品概観

ここまで読んできたモーツァルト作品の個々へのリンクを作成し直しました。ご利用下さい。



"La finta giardinera"(偽の女庭師)をまだ見終わっておりませんが、先に1775年の作品の概観を記しておきます。

<宗教曲>
ミサ(ブレヴィス)ハ長調K.258(12月:但し翌年1月の可能性あり)
オッフェルトリウム・デ・テンポーレ「主の憐れみを」K.222(1〜2月、演奏3月5日ミュンヘン)

<劇音楽>
「牧人の王」K.208(春、ザルツブルク)

<声楽曲>
アリア(ソプラノ)「あなたは情熱的な恋人のように律儀な心の持ち主」K.217(10.26ザルツブルク)
アリア(テノール)「運命は恋する者に」K.209(5.19ザルツブルク)
アリア(テノール)「従いかしこみて」K.210(5月ザルツブルク)

<交響曲>
ニ長調K.196+121(207a):"La finta giardiana"序曲の交響曲稿(春、ザルツブルク)
ニ長調K.204(セレナードの交響曲稿、後出。8.5以降)
ハ長調K.208+102(213c)(夏、ザルツブルク)

<合奏曲>
セレナードニ長調K.204&行進曲K.215(8.5ザルツブルク)
ディヴェルティメントへ長調K.213(2Ob.2Hr,2Fg 7月、ザルツブルク)
行進曲K.214(8.20ザルツブルク)

<協奏曲>
ヴァイオリン協奏曲第2番ニ長調K.211(6.14ザルツブルク)
ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216(9.12ザルツブルク)
ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218(10月、ザルツブルク)
ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219(12.20ザルツブルク)「トルコ風」
ロンド変ロ長調K.269(または77年)

<室内楽>
ファゴットとチェロのためのソナタ変ロ長調K.292(年初、ミュンヘン? 疑作?)

<ソナタ>
クラヴィアソナタ第1番ハ長調K.279(年初、ミュンヘン?)
クラヴィアソナタ第2番ヘ長調K.280(おそらく75年初、ミュンヘン?)
クラヴィアソナタ第3番変ロ長調K.281(おそらく75年初、ミュンヘン?)
クラヴィアソナタ第4番変ホ長調K.282(おそらく75年初、ミュンヘン?)
クラヴィアソナタ第5番ト長調K.283(おそらく75年初、ミュンヘン?)
クラヴィアソナタ第6番ニ長調K.284(年初、ミュンヘン?)「デュルニッツ」

前年の「フィッシャーのメヌエットによる変奏曲」がミュンヘンでのデモンストレーションだったのではないか、という推測をしたのは、この年初にかようにクラヴィアソナタが続々と生まれていたからですが、それにしても、このソナタがまた傑作群であることには目を見張らされます。
また、ミュンヘンでは低音楽器2つによる特異なソナタが生まれているのも面白いところです。もしこの頃すでに、オペラを新作出来る見込みのたちにくいザルツブルクに限界を感じ始めていたとしたら(ハイドンですら、「私はなんといってもエステルハージ時代に歌劇で成功してきたことが最大の名誉だ」と言ったとされているくらい、当時はなんといってもオペラ作曲家として名を成すのが社会的地位の安定を得る最大の条件でした)、常時新作のかかる劇場を有するミュンヘンでの売り込みに何とか成功したかった、という父子共の想いの現れだったかもしれません。

その他の作品は、どうも、ザルツブルクのコンサートマスターとして大司教の賓客向けにせざるを得なかった仕事のように見えて仕方ありません。
とくに、ヴァイオリン協奏曲の量産、交響曲(というよりはシンフォニアと呼ぶべきでしょう)は直近の時期に評判をとった劇音楽の序曲の焼き直し、であるところが、そのあたりの事情を明確に物語っている気がします。
声楽曲については、ソプラノ用の1つを除き、いまのところ作曲の経緯は不明です。個別に追いかけるうちに何か見えてくると面白いのですが・・・

ミサ曲はもしかしたら75年作かも知れない他の2曲を含め、76年作とされているものが4曲あり、これらと併せて見て行った方がいいかもしれません。

毎度ながら、抜け落ちがあったらご容赦下さい。

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