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2007年6月25日 (月)

作曲家チャップリン

東京ムジークフロー第44回定期演奏会の、演奏の音はこちらで聴けます。併せて(私個人の偏った視点ではありますが)反省もお読み頂けますよう、お願い申し上げます。


チャイコフスキーコンクールヴァイオリン製作部門で優勝・第2位・第4位を獲得した菊田さん、高橋さん、天野さんについて紹介させて頂いた記事はこちら。菊田様・高橋様にコメントもお寄せ頂けました。「手仕事」の貴重な精神をお汲み取り頂ければ幸いです。情報を頂いたJIROさんに心から感謝申し上げます。

217stvxzqql_aa140__1「チャップリンになりたい息子」のことを昨日綴りました
息子がどの程度チャップリンを理解し、どういうふうに「チャップリンになりたい」のか、正直言って把握は仕切れません(娘の志望についても同じです)が、振り返れば自分も音楽に何故・どれだけ打ち込みたいのか、なんて理解はしてもらっていませんでした。人間、世代が変わっても同じことの繰り返しです。
それでも、すくなくとも息子がチャップリンについてきちんと知った上でなおそう思い続けるのかどうか、そうでなくても大きな財産になるのではないか、と思い、雀の涙のボーナスを割いて、今は中古でしか手に入らない
「ラヴ・チャップリン! コレクターズエディション」DVD+BOX I II
をともに入手しました。
息子はいつの間にか、「キッズ」を除く全作品に目を通してしまったようです。20枚もあるのに!

そのチャップリン
「トーキーになってからの音楽は、みんな自分で作ってたんだよ」
息子にそう言われて、仰天しました。
あわてて、それぞれのDVDのケースを見ると、確かにサイレント作品以外は
「作曲:チャールズ・チャップリン」
と記されています。
挿入されていた冊子を読んでも、これは間違いない事実なのですね。。。恥ずかしいことですが、ちっとも知りませんでした。

深く考えずとも、彼の母親は歌手でしたから、彼に音楽の素養があったってなんの不思議もありません。
ですが、作曲までやってしまう、とは・・・編曲や映画とのシンクロにアシスタントをしてくれる専門家はもちろん板にはせよ・・・

私自身は、そこまでゆとりもないので、チャップリンの映画をじっくり見る機会を持とうとは考えていませんでした。
ですが、こうした事実を確認して、DVDのなかの1枚だけ、
「さて、どんなもんだろうか」
と見て、聴いてみました。

BOX I のほうに、"Short Films of Chaplim"と題するものがあり、その最初に「チャップリン・レヴュー」と題した、短編(というより1作40分程度の中編)3本をまとめたものが収録されています。
映画そのものは無声時代の作品ですが、1959年に劇場公開用に改めてまとめられ、その際、チャップリンによって音楽が付けられたものです。(台詞の音声化はしていません。)

ディズニーの「ファンタジア」のように、音楽をもとに映像を付けた例はよく知られていますが、「映像に後から音楽を付けた」などというのは、少なくとも私にとっては前代未聞でした。
いや、「映像にあとから音楽を付ける」などというのは、こんにちの映画作品では日常茶飯事ではありますね。でも、その際には台詞も効果音もすべて音声化され、音楽も場面転換に併せ、出来るだけ劇的な転換をするように付けられます。

「チャップリン・レヴュー」を振り返ってみましょう。
こちらは、さっきも言いましたように、台詞の音声化は全く試みられていません。効果音の付加もされていません。
音楽は・・・場面転換とは必ずしも「瞬時に、劇的に」は一致しません。ただのんびりと、映像そのものの喜劇的効果は映像に任せたよ、と言わんばかりに、
「あ、こっからは場面が違うんだな。じゃあ、おれたちも演奏を変えようか」
という具合で、じつに暢気に移り変わっていきます。

ある意味、ですから、音楽が映像やドラマから無理強いを受けない。
自然に流れていく。流れる自分に身を任せている。

「映画音楽」も、「チャップリン・レヴュー」のようなあり方だって可能なんだ、という見直しは、まだまだ出来るのかもしれないなあ、と、思わず唸ってしまった私でした。

チャップリンの映画は著作権切れで1枚500円で、トーキー時代以後のものはほとんど「見る」ことができます。
ご覧になるなら是非、同時に、チャップリンの作った音楽の方にも、耳を傾けてみて下さい。
これは、ひとつの驚異です!

アンコール・ピース向けにオーケストラの楽譜でも探してみようかな。(23:23)

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