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2007年4月16日 (月)

もすこし楽譜を「読んで」みませんか?

アマチュアオーケストラで練習していて、常々残念に思うのは、
「楽譜を読む前に音を出してしまっている方が多いのではないかなあ」
と感じられる事です。

オーケストラの楽譜は通常、
・総譜
・パート譜
の二種類が存在するところ、とくに使用される楽器が「室内楽」と称される音楽作品よりも多岐に分かれるところが、特殊と言えば特殊です。

でも、せめてパ−ト譜だけでもいいから、まずは
「音にしてみる前にじっくり読んでみる」
ことをなさって頂けないものかなあ、と思っております。

4年前に亡くなった井上直幸さんの著書『ピアノ奏法』に、うってつけの事が載っていますので、こちらに引用させて頂きます。ご一読の上、ご再考をお願い申し上げる所存です。
(この本には、他にも音楽に対する基本的な取り組みかたが、実に分かりやすく記されています。ピアノをお弾きにならない方にもご一読をお勧め致します。・・・私もピアノはろくろく弾けません!)


第2章 練習はどんなふうに?

1)楽譜を「読む」

・・・普通は、ピアノの練習というと、楽譜を持ってきて、譜面台にポンとおいて、すぐに弾き始めるでしょう? それでも良いのですが、それだけではなく、弾かない時間、楽譜を読む時間を作ることが、とても大切なのです。
 ピアノを弾かないで楽譜を読む、眺めるということを「練習」と呼ぶのは変だと思うかもしれないけれど、(中略)良い演奏というのは、全体のプランというのが必要なのです。今の時点ではまだ実際には弾けなくてもいいから、その曲の特徴や内容について、大まかに掴んでおく(中略)

 もちろん詳しいアナリーゼが必要な場合もあるのですが、今僕が言っているのはそれとはちょっと違います。
 たとえば、旅行で知らない街に行った時、まず、街全体の雰囲気、空気みたいなものが直感的に感じられるものでしょう? それから、そこに何があるのか、詳しい様子が分かってきますね。駅があって、教会があって、大きな通りがどこかにあって・・・・・・というふうに、目印になるものを頼りに街の中を見て歩く。そんなふうに、まず、曲の全体的な形を掴んで、その曲の気分というか、かおりを直感的に感じ取るということなのです。(春秋社刊 1998 2,100円)

具体的に和声や形式が読めなくてもいいのです。
オーケストラの総譜は、この点、「音符」一つ一つにとらわれないで眺めることさえ出来れば、ピアノの楽譜より一層絵画的であり、井上さんのお話を実感するには格好の材料です。
今回TMFで採り上げる曲では、ショスタコーヴィチの第1、第3楽章では譜例を掲げてみており、「読み』の一例も述べています。昨日に引き続き、ではありますが、このこと、くれぐれもお願い申し上げたく存じます。
何卒宜しくお願い申し上げます。




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