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2007年4月19日 (木)

グリークの伝記書籍

記念年なのに高価な『ピアノ作品全解説』以外に単独の関連書籍がなかなか現れないグリーク。でも、入手しやすいものがひとつあります。

子供向けの書籍、として扱われていますが、偕成社「伝記 世界の作曲家」シリーズの中に、

ウエンディ・トンプソン著『グリーグ』(新井朋子訳、2,100円)

があります。
内容も適度に詳しく、図版も適切なものが豊富に取り入れられています。
ピアノ協奏曲を伴奏する私たちはもとより、今年はぜひ広く読んでみていただきたい本です。

グリークのライプツィヒでの勉学のこと、彼に最初に多大な影響を与えたオーレ・ブル(1810~1880)やノールローク(1842~1866)への言及も見逃せません。
また、ピアノ協奏曲を「読む」上で欠かせない参考曲は「叙情小品集第1集」なのだということも、私はこの本で知りました。また、協奏曲作曲当時、グリークは娘が生まれた喜びに包まれていたこと、ところがその娘はたった1歳で死んでしまったこと、など、作曲や初演当時の様子も分かり、グリークの心情を察する上で、よい参考にもなります。

彼のノルウェー的特徴とは何であるか、それは彼のどんな環境に由来したのか、は、仮に鑑賞者にはほとんど意味を持たないかもしれないとしても、演奏に取り組む際には重要なポイントです。この点についても、本書の記述に不足はありません。

是非、ご一読下さい。

グリーグ―ノルウェーを代表する民族音楽の作曲家 Book グリーグ―ノルウェーを代表する民族音楽の作曲家

著者:ウエンティ トンプソン
販売元:偕成社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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