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2007年2月 7日 (水)

12月4日練習記録・・・

・・・と、昨日より思っておりましたが、次回は練習に行けませんので、あえて練習そのもの以前のお話をします。
ちょっとばかし辛口です。

1)せめて曲を「聴き覚え」て下さっていますか?

 金管楽器につきましてはショスタコーヴィチはさすがに皆さん何らかの録音を聴いていらっしゃり、頭にも入っているのかな、と思いますが、他のパートはそうでもないようですね。
グリークに関しては、「何となく聞いたことがある」、くらいではないですか?
エルガーは4日はやっていませんので何とも言えないけれど・・・ナクソスでも出ていますから千円札一枚に小銭をちょっと用意すれば、すぐ聴けます。
前にもお話ししたことがあります通り、「聴き覚え」は正統なやり方ではありません。罠もあります。
が、「読譜力に自信が無い」・「パート譜を読んでも他の楽器との兼ね合いが分からない」かたは、せめて、曲の流れをすっかり覚えられるまで、CDを繰り返し聴いてみて下さい。
・・・ほんとうは、あとでご紹介する、林さんのヴァイオリンパート向けの文章にある通り、
「楽譜を読む」
のが基本中の基本です。
「奏法を考える」を「スコアを読む」ことから始めたのも、演奏するものにとってはそれこそが基本中の基本だからです。

それが出来ないのでしたら、曲をまるまる、「のだめ」のように覚えちゃって下さい。

2)自分の今の技術水準に甘えていませんか?

あるいは、自分の、楽器に対する「思い込み」で、奏法にはこれしかない、こういう限界がある、と決めつけてはいませんか?
「アマチュアだから、これでもいい」
ですか?
もっと自由に表現したい、という欲望をお持ちですか?
「そういうのは潔癖な私には似合わない」
ですか?
・・・いらん潔癖主義はやめましょうヨ。完璧など有り得ないのだから、自らの奏法に着いて「ここまでで完成」にしてしまうのは、もったいないです。
少し、奏法に関する本、あるいは尊敬する奏者の、出来れば映像を、集中してご覧になる時間を作ってみて下さい。
技術は、表現するための「語彙・文法」ですが、語学もそうであるように、語彙や文法を正しく知らない場合にはボディランゲージでも充分ものをいうケースがままあります。
健全な脳をお持ちでしたら、是非、奏法へのアプローチをご工夫下さい。
(といいつつ、音楽は音楽なりに、少なくとも「文法」は重要です。・・・ここでいう「文法」は楽典ではなく、アーティキュレーションとかアゴーギグとかフレージングのことだと思って下さい。言ってみれば、これらは、不自由な外国語で外人さんに応対するとき、どうやったら通じるかを必死で考えるときに必要なことどもと同類の方法であり、人間として根源的な条件反射です。)

3)表現を「統率する」のは指揮者ですが・・・

どんな要求を出されても応えられるだけの幅と高い人格は、奏者一人一人が、おのれの威信を掛けても持っていなければなりません。
誤解してはいけないこと・・・「自分を主張する」ことと「他者を受容する」ことの、いずれが人格として高位にあるでしょうか? そこをよくよくご考慮下さい。

林さんがヴァイオリンパート向けにご用意下さった文書(Word)は、なかなか含蓄があります。
後半はヴァイオリンの技術面をダイレクトに綴っていらっしゃいますが、ウェイトは前半部が高く、ヴァイオリンのかたのみならず耳を傾けるべきお話になっています。
人間的にいい加減な私の、ここでの抽象的な記述よりもずっと参考になりますので、TMF団員各位は是非ご一読下さい。

なお、金管楽器のアンブシュアについてファーカス「金管楽器を吹く人のために」(全音楽譜出版社)記載の図版を掲載したかったのですが、スキャナ不調のため機を改めます。
この図版、及び本文と、発声法についての良い本に載った声帯の説明を見比べると、おそらくあまりに似ているので驚かれると思います。
素直に音が伸びる演奏をするための基本は、楽器の種類を問いません。
声を含め、他の楽器の優れた奏法から、ご自身の受け持つ楽器の奏法に対する新たな目を開いて頂くことは、非常に大事なのではないかと思っております。

団員の方にも、その他ご興味を持って読んで下さった方にも分かりづらい話になってしまったかも知れませんが、
「とにかく、自分というものをもう一度考えましょう!」
それを、皆さんと私の合い言葉にしたいなあ、と願っている今日この頃です。

何卒宜しくお願い申し上げます。

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