« のだめのいいとこ:9)拭い去れない、それぞれの煩悩 | トップページ | 忘れ得ぬ音楽家:1)岩城宏之 »

2006年12月12日 (火)

雑感:「違法阻止」だけでいいの? 著作権

<>

まるわかり著作権ガイド
Book まるわかり著作権ガイド

著者:編集部

販売元:彩図社

Amazon.co.jpで詳細を確認する

恥ずかしながら、一進一退の「ウツ」で、今日は欠勤。
朝のニュースで「著作権」のことが話題になっていたような気がしましたが、薬の関係でそのまま爆睡。
昼に目覚めて、喫茶店へ昼食をとりに行って、ボンヤリとシューベルトのことなんか考えていました。

「未完成交響楽」という映画のワンシーンです。

記憶の世界なので間違っているかも知れませんが、シーンは、シューベルトが長屋街の真ん中にある井戸端に行くと(って、もうこの時点で記憶が日本の時代劇になってます。チョンマゲを結ったシューベルト。)、水を汲むお姉ちゃんたちが
「わーらーべーはーみーたーりー、」
なんて、どっかで聴いたような歌を歌っている。
「あ、この歌・・・ボク、まだ出版していないのに!」
なんでみんなもう知ってるんだ? 
「あなたの作った歌って、楽しくってすぐ覚えちゃうのよ」
と、シューベルトに惚れてる町娘。
といったようなお話。

これ自体フィクションですし、かたいことを言えば、今の世の中で言う「著作権」とは異質なんですが、「歌」というものは、人間がそれを生み出して以来、すでに
「この歌はオレらの種族しか歌えない」
「この神様を信じていないものが歌ったら天罰が下る」
とかいった発想は、どうも、あったらしいのです。

ですが、そのことは、無視。

権利がどうの、って言われたって、流行る歌ってのは口伝えで広まりますよね。
「大きなのっぽの古時計/おじいさんの時計」
とかね。
一方で、今のまじめな作曲家がせっかく素敵な曲を作っていても、そしてそれが決して難しくない作品だったとしても、なかなか世に知られない。

で、シューベルトのシーンの次に頭に浮かんだのが、「Piano」臨時増刊「のだめ号」にある、服部隆之さんの言葉。
「曲は世に送り出したらひとり歩きを始めるものだから。」(43頁)

思い出した瞬間、私の脳内イメージは、早退した昨日、ガックリきながら乗った電車で目にしたポスター。
「音楽の違法ダウンロードは著作権侵害です!ゼッタイにやめましょう!」
みたいな文句。正確には思い出せませんでした。
(ついでながら「違法ダウンロード」という言い方だけでは、何が違法だか分かりませんよネ。なんか、ニセの印籠でも三葉葵が入っていれば水戸黄門、みたいな。。。)

(CD業界は、あいかわらず売上減にあえぎ苦しんでいるのか・・・)
そんなことを漠然と思っただけで眺めたポスターでしたが。
(でも、あまりに通り一遍じゃない? 工夫が無いよ!)
同時にそう感じたことも思い出しました。

ネット配信が伸びてきたとはいっても、あるいはCD屋さんに行っても、ユーザーとしては試聴出来る機会もサンプルも、まだまだ決して多いとは言えないのが実情ではないでしょうか。
そのときに、「違法行為」禁止だけを声高に訴えても、音楽を産業として捉えた場合には、自分で自分の首を絞めていることにしかならないのでは?
そのことが、とても気になります。

法律の文章は、私たち一般庶民には大変読みにくい。意味がわかりにくい。
その上、あいかわらずわたしたちは時代劇そのままの気風で生きているのでありまして、
お代官様:「法律で禁止じゃ!」
百姓たち:「(一同平伏)うへ、へへェ!」
お代官様:「ときに、五左衛門」
五左衛門:「う、・・・」
。。。と、ここで五左衛門、突然立ち上がって、逃げようとする。
。。。お代官様の配下たちが五左衛門を取り囲む。
お代官様:「この、まっしろいCDじゃがな、おぬしのものに間違いなかろう。」
五左衛門:「な、何かの間違えでごぜえますだ、お代官様!」
お代官様:「(ほくそ笑んで)ムフ。。まあ、話は後でゆっくり聞かせてもらおう。」
五左衛門:「わしには、何の覚えも・・・!」
お代官様:「それ、ひっ立てい!」
配下たち:「かしこまって候」
てな具合なわけです。

音楽普及道、此れにて絶たれたり。

ブログを始めるとき、「音」をアップロードするのはどこまで可能かな、と著作権法を調べましたが、結論は
「個人運用、かつ引用であれば可」
というものでした。ただし、個人運用というのは法律そのままの言葉ではないし、「引用」というのにも気をつけなければならない制約がありますから、充分な注意は必要です。
でも、どこかで
「口コミで拡がる音楽の輪」
があってもいい。その材料としてのブログがあってもいい。それで結果的に日本のたくさんの素敵な音楽家が潤って、より素敵になっていってくれれば、本望だ、とも思うのです。

著作権協会の方、業界の方には、そんな口コミを拡げるための
「正しい引用の仕方・・・音楽振興のために」
なんていう積極策も望みたいナ。

と、私には全く似合わない話題を綴ってしまいましたが。
もし業界の方がお目に留めて下さるようでしたら(って、いつも言いますがマイナーブログですから、可能性には殆ど期待していませんけれど)意をお酌み頂ければ幸いです。

|

« のだめのいいとこ:9)拭い去れない、それぞれの煩悩 | トップページ | 忘れ得ぬ音楽家:1)岩城宏之 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/95716/4523729

この記事へのトラックバック一覧です: 雑感:「違法阻止」だけでいいの? 著作権:

» 裏長屋いろいろ [江戸生活史]
裏長屋にも色々なタイプがありまして〜〜〜。 間取りと家賃見てみましょう。。 古いが安い・日払可      専有面積9.9?(4.5畳+キッチン)                  →300文 6,000円 ... [続きを読む]

受信: 2006年12月13日 (水) 00時19分

« のだめのいいとこ:9)拭い去れない、それぞれの煩悩 | トップページ | 忘れ得ぬ音楽家:1)岩城宏之 »