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2006年10月 6日 (金)

Schostakovich:「下男バルド」騒動

Balda

ショスタコーヴィチ、祖国ではいまだに受難。

「司祭と下男バルドの物語」を上演していたスィクティフカル(ロシア連邦のひとつ、アルハンゲリスク州とキーロフ州の東方に位置するコミ共和国の首都)のオペラ・バレエ劇場に、ロシア正教会から抗議がなされ、それに伴い「司祭と下男バルドの物語」の上演回数が減らされることになったそうです。
10月4日付けNewYork Times Webの記事で報じられていました(掲載は5日)。
元の作品はアニメ用の音楽でしたが、バレエ付のオペラ仕立てで上演していたものでしょうか?

こういう事件がまだ起こるところが、ショスタコーヴィチらしくて嬉しくなってしまいます・・・いや、当事者の方々は大変ですから、嬉しがってはいけないナ。

「司祭と下男バルドの物語」(国内盤もあり)は1933年に書かれた作品ですが、司祭が徹底的にコケにされているところがギリシャ正教会の逆鱗に触れるところとなったのでしょうか。ですが、司祭をコケにしたのはショスタコーヴィチではなくて、原作者のプーシキンです。
とはいえ、付けられている音楽は確かに強烈な印象をもたらすものです。この年「ムツェンスク郡のマクベス夫人」を完成することになる、アバンギャルドでぎらぎらしていた頃のショスタコーヴィチ作品ですから。

従来は組曲でしか聴けなかったのですけれど、今年初めて全曲盤が出ました・・・「記念年」はダテではありません! ショスタコーヴィチ未亡人とお弟子さんの尽力によりスコアが再整備されたそうです。
同時期の「ボルト」に非常に近い作風ですが、スパイスの効き具合はウワテかな、と感じました。また、「死の舞踏」的な交響曲第2番、狂乱の交響曲第4番に繋がる要素も多々あるのではないかと思います。ロシア五人組直系、とくにムソルグスキーっぽい響きが既にしているあたり、なかなか興味深くもあります。一聴の価値ありかと存じます。

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