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2006年10月16日 (月)

「のだめ」のいいとこ:1)合わせる

ドラマ「のだめ」第1回、見ました
娘に言わせると、
「峰君も真澄もミルヒーも早く出てき過ぎイ!」
でも、千秋とのだめは合格だそうです。
わたしは・・・笑いました。家中笑いましたヨ。「夜の女王のアリア」のシーンでは、子供らは思わず
「コワイ!」

欲を言えばピアノソナタ<清掃>が聴きたかった。。。ハナちゃんかコーチ君、作って!

「チェコ組曲」に始まってクラシック満載なのが嬉しいですね。

コミックのほうの第1巻70頁からの、モーツァルト「2台のピアノのためのソナタ」が第1回のエピソードの中心の一つでしたね。
「モーツァルトは生涯に1曲しか2台のピアノのための作品を書いていない」
というセリフでした。
正確には、完成した「ソナタ」が、1曲しかない、なのですが。未完のソナタ楽章があと2つあり、断片が3つあります。2台のピアノ用で完成した作品には、他にソナタの2年後の「フーガハ短調K.426」があります。
・・・まあ、こんなことつっこんでもしょうもないのであります。本筋に影響なし。
(物知りだと思われたいんだロ? やーい、見えっ張り!・・・なんですね、きっと・。)

2台のピアノのためのソナタ(ニ長調、K.448、1781年11月作曲)第1楽章、ドラマ用にアレンジされて流れていました。この一連の場面、原作で最初の名場面ではないか、と思っております。
ピアノとピアノ、だけでなく、アンサンブルで合わせる、という点で、原作は・・・二ノ宮さんにアドヴァイスなさったかたもさすがだと思いますが・・・2つのポイントをさりげなく揚げています。

ひとつめは、「耳を使う」ことの大切さ(78頁)。
「自慢の耳で覚えきれ!」
という千秋のセリフは、暗譜をしろ、という他に重要な意味が籠っている、と見るのはうがち過ぎかもしれませんが、これが初見(知らない曲の楽譜を初めて見てアンサンブルをする)であっても、耳を使うのは重要なのですよね。
たとえば曲のメロディーラインを読み取っておいて、それが自分のほうにあるか相手のほうにあるかを瞬時に判断し、自分が歌うか伴奏に回るかを適切に判断しなければならない。自分の楽譜にかじりついてしまうと、決して出来ない。耳の穴も良くほじくっておかなければならない。
千秋が実際に耳を使っている場面が、90〜91頁に描かれていますね。素晴らしい!

ふたつめは、この千秋のアンサンブルに臨む決意(?)の言葉に現われています。
「今日は自由に弾いていいから」
なんて言いつつ、
「こいつに合せられるのはオレくらいだ!」
とくるところ。
ここの機微は、来週出てくるだろう、千秋が峰君の伴奏をするところでもっと良く分かるはずです。
アンサンブルをやると、
(う〜ん、個性的だ。ま、合せてやれ)
なんて考えで相手の顔、音の様子を伺いながらピッタリ付けることも出来たりします(クラシックに限らないでしょう)。すると、最後に相手が
「あ、こんなに一体感を持って合せてもらったの、はじめてだ」
なんて感激してくれたりします。これは、ちと鼻が高くなる嬉しい瞬間です。
ところが、逆に、こっちが相手の思うように「付けさせられている」なんてこともあります。これは相手がウワテ、なわけです。相手はノビノビ、我は萎縮。。。しかし、このときは負けを自覚しなければ勉強になりません! ムキに対抗意識を燃やして弾く場合が多い。そんなことをしたら大間違いです。
これらふた通りの経験を重ねていければ、アンサンブル能力は確実に上がります。
ただし、この能力、独奏曲がすらすら弾ける能力とはまた別個のものですから、千秋の場合は大天才、となるわけで。
・・・ああ、うらやましい。

ドラマがどんどん熟していくのを楽しみに、まずは次週を待ちましょう!

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コメント

不安な氣持ち半分で見始めたのですが、どうしてどうして!
のだめの變態ぶりが生きてましたね~
谷岡先生のたぬきぶりも○でした。
ミルヒーは・・・ま、いいか(笑)
プラハでの演奏が素晴らしいなあ、なんて思つてゐたら、あれチェコフィルらしいですね。
ビエラ先生はなんとチェコフィルの音樂監督なのだとか・・・
(あ、これ、ほかのブログの受け賣りですが)

ちなみに、我が家では毎週見ることに決定しました!

投稿: 仙丈 | 2006年10月16日 (月) 23時59分

>ビエラ先生はなんとチェコフィルの音樂監督
そう、マーツァルさんでしたね。良く引き受けたなあ!

>我が家では毎週見ることに決定しました!
ウチもです!
・・・でも、子供が宿題を終わらせてくれないと見られない。。。おまえら、頼むからちゃんと勉強してくれイ!(と子供に向かって空しく叫ぶ。)

投稿: ken | 2006年10月17日 (火) 00時05分

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