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2006年9月28日 (木)

Schostakovich:2台のピアノによる「バビ・ヤール」

Yevtushenko
エフゲニ・エフトゥシェンコ(イェフトシェンコ)

27日付NweYorkTimesWeb記事から(オリジナル記事にリンク)。半分のみ訳します。語学力もないくせに、さっき思い付きでとりかかった俄かの訳でもあり、用語や一部文脈に読み取りきれていないところがありますが、いつものとおり、誤りはご容赦下さい。
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(以下、本文)
44年を経て、このコンサートに出かける人は、ドミトリ・ショスタコーヴィチの交響曲第13番を、ソヴィエトの検閲官が聞いたのとおなじように聴くことができるでしょう。

1962年12月の初演の数週間前には、検閲官らはその後いつも演奏されるようになった管弦楽、バス独唱と合唱のものではなく、2台のピアノによるものを聴いたのでした。ショスタコーヴィチは管弦楽の総譜を(註:ピアノスコアに)縮約しましたが、それは、作品を是認すべきかどうかの決定を迫られる検閲官らにはフル編成の管弦楽もしくは合唱を聴く必要がなかったからでした。

検閲官らは交響曲第13番を是認しました。しかし、2台のピアノ用のスコアは初演を巡る大騒動に紛れて忘れられ、出版されることはありませんでした。

批評家の示唆にあるように交響曲というよりはカンタータに近いこの作品は、イェフトゥシェンコ(エフトゥシェンコ)の詩「バビ・ヤール」を配して始まりますが、この詩はキエフ近郊の悪名高い集団墓地を詠んだものです。65年前の金曜日・・・1941年9月29日が明けて36時間のあいだに、ナチスは3万3千人以上のユダヤ人を、そこで殺したのです。第2次世界大戦が拡大していくと、10万以上のロシア人とウクライナ人も、そこで殺されました。

Lower Manhattanのユダヤ伝承博物館(The Museum of Jewish Heritage)は、この虐殺を記念する行事で、MishaとCipaのディヒター(Dichter)夫妻のピアノによるこの交響曲の第1楽章の演奏を呼び物にすることにしました。バスはValentin Peychinovで、合唱指揮はPatrick Gardenerです。(Dichter夫妻はさらに、ショスタコーヴィチの2台のピアノのための協奏曲を演奏する予定で、夫君の方はPeytchnov氏と「プーシキンの詩によるモノローグ」作品91の最初の4曲をも演奏します。)

エフトゥシェンコの詩の冒頭はこううたっています。
「バビ・ヤールには何の記念碑も建っていない。」
先週電話したところ、現在オクラホマのトゥルサ大学の客員教授であるエフトゥシェンコ氏は、ショスタコーヴィチが「バビ・ヤールに最初の偉大な記念碑を建てたのです。音でね。」とおっしゃっていました。

いまではそこに石の彫像が建っています。エフトゥシェンコ氏は、この演奏会に出席する予定ですが、彼が「バビ・ヤール」の詩を書いてから世の中がいかに変ったか、という問いに答えるベく、先月「バビ・ヤールと名付けられた少年」という詩を書きました。

この詩はエフトゥシェンコ氏が数年前にイスラエル人の夫妻から受け取った手紙から着想されました。夫妻は息子に「バビ・ヤール」という名前をつけたのです。バビ・ヤールと名付けられた少年」は、(少年)バビ・ヤールとアラブの十代が「共にショスタコーヴィチの元へ、力強くも優しいその音楽へと赴き、交響曲第13番から母のごとく抱擁される」ことへの祈りで結ばれています。

(以下略。記事そのものをご覧頂ければ幸いです。Dichter氏の思い、博物館スタッフの思い、についても言及されています。アメリカは必ずしも好きではないけれど・・・文化面、精神面の層の厚さではかなわないなあ、とシャッポを脱ぐしかありません。)

なお、「バビ・ヤール」の「バビ」は、「バービイ」という方が原発音に近いそうです。

この演奏会の後の記事を全文訳しました。併せてご覧頂ければ幸いです。

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