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2006年9月 1日 (金)

定家:九条良経の知遇〜『松浦宮物語』(3)

『源氏狭衣歌合』は、かなりの好評を得たのでしょうか、定家には続いて
「残る『源氏』の歌と、様々な物語の歌を、同じように合わせてみよ」
との注文を受けたようです。左方はまたも源氏物語から、右方は十の物語から歌を選び、右方に採った歌の数が多い物語から順に配列して行ったのが<後百番歌合>で、先の<百番歌合(源氏狭衣歌合)>と共に、定家自ら<物語二百番歌合>と名付けています。
<後百番歌合>の右方に歌を採った物語の中には、こんにちまで伝来していないものもあり、古典研究上たいへん重要な資料となっている、とのことです。
<物語二百番歌合>は、岩波文庫「王朝物語秀歌選」(2冊、黄37-1、2。)の最初に収録されています。

物語にある歌を重んじることは当時常識化しつつあったようですが、ここまで熟知していた人物は果たしてどれほどいたでしょう。現在残っている日本古典文学の多くが定家やその家司の筆写によるものであることを考え合わせると、<物語二百番歌合>は、やはり彼ならではなし得なかった快挙だと言ってよいと思います。

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