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2006年8月 9日 (水)

Schostakovich第5CD(2):ヤンソンス

ムラヴィンスキーの演奏(記事はこちら)に関連して採り上げたいのは、マリス・ヤンソンスです。
今年のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートに登場して一躍その名を上げ、最近ショスタコーヴィチの交響曲全集もEMIから発売して意気軒高なところを見せているヤンソンスですが、ショスタコーヴィチの第5交響曲については単独盤もでています。
ウィーンフィルとの共演で、1997年のライヴ録音とのことですが、単独盤には演奏日付の記載がなく、全集は未聴ですから、私には詳細がわかりません。

このヤンソンス/ウィーン・フィルの演奏、最大の特徴は
「ムラヴィンスキーの解釈をほぼ忠実に踏襲している」
と思われることです。
数ケ所でテンポの緩め方が大きめであるほかは、ムラヴィンスキーの、とくに1984年の録音に、演奏スタイルが9割方似ています。これには驚きました。・・・たとえばコンドラシンの残した録音と比べると、むしろ違いが大きく際立つことから、ムラヴィンスキーの演奏を耳にしたことがなければ、ウィーン・フィル独特の音色とあいまって、この演奏が
「ロシアの系譜を受け継いでいる」
という印象は受け損なうことでしょう。音程や歌い方の特質も、あくまでウィーン・フィルのものですから。
ところが、息子の指揮するこの演奏、演奏時間を調べると、父、アルヴィド・ヤンソンスのものともはっきり違います。
リズム、バランスについてはムラヴィンスキーがレニングラードの面々に要求していたことを同じように守っていることが、じつにはっきり刻印されています。
併せて、ウイーン・フィルが、おそらくはバーンスタインとのマーラー経験を重ねた結果でしょうか、それ以前のチャイコフスキーの交響曲を中心としたロシアものに比べ、硬質な響きを聞かせているのも興味深い点です。こういうウィーン・フィルなら
「ムラヴィンスキーに指揮させたかったなあ・・・」
と思ってしまいます。
簡単ですが、この演奏についてはこれだけ述べれば事足ります。

なお、下に表示するこのCDは店舗やサイトによって価格が異なっていますのでご注意下さい。見た限りではアマゾンで見たこの価格が一番安いです。



ショスタコーヴィチ:交響曲第5番&室内交響曲


ショスタコーヴィチ:交響曲第5番&室内交響曲


アーティスト:ヤンソンス(マリス)

販売元:東芝EMI

発売日:2005/10/26

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