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2006年7月29日 (土)

モーツァルト第1回イタリア旅行(1)声楽曲による売り込み

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モーツァルト第1回イタリア旅行

(1)声楽曲による売り込み
ARIAS K.77,K.88, K.Anh.2(lost) ミラノにて
ARIAS K.82, K.83 ローマにて

レオポルドとヴォルフガング は1769年12月13日にイタリアへ向けて出発しました。
ヴォルフガングが母や姉に宛てた手紙は、この旅行以降残されることになります。
母宛の最初の手紙は(1769年12月14日)こんな調子です。
(父の手紙に追伸として綴られたもの)
「いとしい母さんへ
 僕は楽しくてたまりません。というのもこの旅は愉快なんです。馬車は気持ちいいし、それに僕らの御者さんは素敵な仲間で、道さえよければガンガン吹っ飛ばしてくれますから。」

14 歳のヴォルフガングは気楽なものでしたが、父親のほうは用意周到でした。

1770年3月12日、ミラノ大公の発案によるコンサートが市内で行われ、そこでヴォルフガングのイタリア語歌詞による声楽作品3つが上演されました。
英語もろくにわからない私には妬ましい限りですが、ヴォルフガングはイタリア語の会話も読み書きも充分に出来ましたから、ヴォルフガングがイタリアオペラを充分書ける才能を持っていることを、レオポルドが大公にアピールする狙いがあったのではないかと思われます。

これらの作品は以下の通りと考えられています。
"Fra cento affini " K.88, Aria for soprano, Text by P.Metastasio "Artaserse"I,2(C dur)
"Misero Me"_"Misero pargoletto" K.77. Recitativo and aria for soprano,Text By P.Metastasio "Demofoonte" III,4 and 5
and "Misero tu non sei" K.Anh2(73A)---散佚

K.88とK.77は同じような性質の作品です。この2曲の伴奏はシンコペーションのリズムを執拗に繰返す 点で15年後のニ短調ピアノ協奏曲K.466を彷彿とさせますし、そのため大変いきいきとした印象を与えてくれます。これには大公も魅了されたことでしょう。レオポルドの作品は図に当たったわけです。

他の2つのアリアは夏にローマで演じられました。
"Se ardire e speranza" K.82, Aria for soplano, Text by Metastasio "Demofoonte" I,13
"Se tutti i mali miei" K.83, Aria for soprano,Text by Metastasio "Demofoonte" II,6

こちらはミラノでの作品とは雰囲気が違い、どちらかというとヘンデルに近い感じがします。これはこれで14歳のこの少年がイタリアオペラの伝統にも充分通暁している点を印象づけたことでしょう。

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