« K.20,K.21,K.23/最初の声楽作品群(1) | トップページ | 「さまよえるオランダ人」序曲をめぐって(5) »

2006年6月12日 (月)

遊びをせんとや生まれけむ

遊びをせんとや生まれけむ
戯れせんとや生まれけん
遊ぶ子供の声聞けば
我が身さへこそゆるがるれ

「梁塵秘抄」中の有名な今様ですね。もう九百年も前のものですが、なんと切々と胸に響く歌でしょう。
どういう節で歌われたのか、再現演奏なるものをビデオで見たことがありますが、あまりに格式張っていてガッカリしたのを覚えています。後白河法皇の残した発声訓練の話を読むと、あんな映像よりも、むしろ旧家で民謡を歌い継いでいる人の歌い方に近かった、あるいは派手ではない演歌に近かったのではないか、と想像しているのですが。。。

今日の午後、散歩から帰宅してすぐ、息子が下校してきました。誘ってくれたので、一緒に公園に行きました。勤めの生活をしている間はまったく分かりませんでしたが、公園に行ってみると、近所の子供たちが、思いのほか昔ながらの単純な遊び・・・砂場をほじくり返したり、風船に水を詰めてかけ合ったり・・・で大騒ぎしているのに、胸を打たれました。この辺は車も少なくない、変質者事件もある、だからいつも「子供の安全、安全」と気にしていたし、そのことの大切さは変わりようはないのですけれど、まさに、無心に遊ぶ子供の声を聞いて我が身が揺るいだひとときでした。

なお、この歌の解釈には諸説あるのですが、その屁理屈を並べるのはやめておきましょう。古典に興味のある方には、とくに西郷信綱著「梁塵秘抄」(ちくま学芸文庫 2004年)をお薦めします。



梁塵秘抄


Book

梁塵秘抄


販売元:筑摩書房

Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

« K.20,K.21,K.23/最初の声楽作品群(1) | トップページ | 「さまよえるオランダ人」序曲をめぐって(5) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/95716/2190385

この記事へのトラックバック一覧です: 遊びをせんとや生まれけむ:

« K.20,K.21,K.23/最初の声楽作品群(1) | トップページ | 「さまよえるオランダ人」序曲をめぐって(5) »