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2006年6月24日 (土)

音の遠近、音の融合

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シェーファー「世界の調律」はボチボチ読んでいて、まだ第3章目です。「田舎のサウンドスケープ」という標題で、「田舎」の私には抵抗のある標題ですが、中身は要は「田園は街よりハイファイ(音に遠近感がある)で、古代は現代よりはハイファイだ」という主旨。文学や古典からの豊富な引用には常々感心するばかりですが、中には今の日本人に縁遠い「狩りの音」という項目があります。狩りの際に鳴らされる自然倍音だけのホルンは、獲物の種類や大きさ、犬を集める時の合図などについて相応の信号が細々と決まっていた、という話です。興味深いのですが、CDなどでは実像が分からない話だろうな、と残念に思いました。もうひとつ、ポストホルンも同様に郵便の種類によって信号が違う、しかもポストホルンは現代のオーストリアの法律にも郵便業者の特権的な「鳴り物」であることが保障されている、とのことで、これも驚きでした。「ポストホルン」セレナーデは、どんな種類の郵便を表しているんでしょうね?
日本の鷹狩りや、遡って鎌倉時代の牧狩りでも、獲物を追い詰めるのにはやし声をたてたはずですが、どんなものだったのでしょう? または、古歌によく現れる「砧を打つ音」は、空間にどれだけ響き渡っていたのでしょう? そうした生活の音は、世界で、どれくらい「音楽」になっているのでしょう?
夜、ベランダに立っていると、今時期聞こえるのはヒバリじゃなければカラスの声、電車の通り過ぎる音、遠景に車の走行音・・・これらすべてが、はたしてひとつの音楽に結晶し得るのでしょうか? それ以前に、私たちの生活の中で、ひとつに融合し得ているのでしょうか?

調子が今ひとつで、昨日から薬を増やしてもらいました。「ひどいときだけ飲みなさい」ということで、まあひどいので定まった回数以内に抑えて飲むのですが、よく効きます。そのかわり、飲んだ後はコロッと寝てしまったり、本を読むのもままならなかったりします。・・・薬って、凄いと言うか恐ろしいと言うか。早く『薬が頼り」からは脱出したいですね。でないと、上のような妄想みたいなことしか考えないままで一日過ぎてしまいます。



世界の調律 サウンドスケープとはなにか


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世界の調律 サウンドスケープとはなにか


著者:R.マリー・シェーファー

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