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2006年6月12日 (月)

K.20,K.21,K.23/最初の声楽作品群(2)

K.20 "神は我らが避け所" 4声の無伴奏モテット( 詩編 46-2)

モーツァルト一家がイギリスを離れてハーグに向かう直前(1766年7月24日) 、レオポルドは2人の子供を連れて大英博物館を訪れ、ヴォルフガングの3つのソナタ(該当作品は私には分かりませんでした)とこのK.20「神は我が避け所」の自筆譜を博物館に贈呈しました。

Mozartk20_2
Autograph of K.20 (後藤真理子「図説モーツァルト」河出書房新社ふくろうの本 掲載)

私はオリジナルの文書の写しなどを持っておりませんので、このとき大英博物館からレオポルドに寄せられたお礼状を、ドイッチュ。アイブル両博士により編纂された「ドキュメンタリー モーツァルトの生涯」(井本氏訳 シンフォニア 1989)から引用します。

「拝啓、大英博物館常任理事会からの支持によりお知らせ致します。あなたの天才的なご子息が作られ、当方へお贈りいただいた作品を確かに拝受しました。感謝申し上げます。
大英博物館 秘書 M.マティ  1765年7月19日」


この4声の無伴奏モテットは23小節からなり、言葉は詩編第46篇の2、3行目からとられています。

God is our refuge and strength,
a very present help in trouble.
「神は我が逃れ場、我らの力。
 苦難のとき つねに助けを下された。」
(日本聖書教会のではなく、フェデリコ・バルバロ氏の訳に基づいた日本語版から引用しました。)

カルル・ド・ニは『モーツァルトの宗教音楽』(1981。日本語訳1989 白水社文庫クセジュ700 税抜951円)のなかで、 K,20 は「厳格なフーガの理論に基づいて書かれている」と述べています。私はフーガのことはさっぱり分かりません(資料を読みましたが、単純フーガがやっと理解出来る程度です)ので、まあ、ド・ニ博士の仰っていることは正しいのでしょう。。。

この小さなモテットは美しいものですが、どうも、父が訓練に使った教科書にでも従順にしたがって作ったんじゃなかろうか、と、疑ってしまいます。・・・このころまでのヴォルフガングの作品としては、なんだか堅苦しいの。


Book

モーツァルトの宗教音楽


著者:カルル ド・ニ

販売元:白水社

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図説 モーツァルト ― その生涯とミステリー


Book

図説 モーツァルト ― その生涯とミステリー


著者:後藤 真理子

販売元:河出書房新社

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