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2006年6月 7日 (水)

モーツァルト最初の3交響曲/ K.16,19,Anh223(5)

上の表の、特に速度評語を見れば分かる通り、K.16、K.19 とK.19a は3楽章とも同じ拍子で、かつ形式もほぼ同じ構成で作られています。
ですが、3曲それぞれを個別に見ていくと、それぞれユニークなアイディアが採用されています。

K.16 と K.19a は 二部形式ですが、初期のソナタ形式を示唆しています。特に第1主題が後半部で再現される際に属調または属調の平行短調で開始される点が特徴的です。K.19 の後半部は第1主題を再現しませんが、主調の平行短調で始まっており、こちらのほうがいっそう、後年の「展開部」を予感させているといっていいでしょう。

主調と第2楽章の調整関係をも見ておきましょう。
K.16 の第2楽章は平行短調
K.19 &とK.19a(Anh,223) の第2楽章は下属調
となっています。
いずれも伝統的な手法で、これにより聴衆は第1楽章でエキサイトした気分を静めることができるわけです。モーツァルトはただ機械的にそのルールを身につけただけではなく、「ロンドンの楽譜帳」で自分なりに様々な試行をした成果を、これらの第2楽章で存分に開花させているといっていいでしょう。

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