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2006年6月29日 (木)

アマオケでラクに「演じる」には(3)

<3>自分の「技術」を疑わないこと

あえて、勘違いされやすい条文にしてみました。
「自分の技術に自信を持つ」
という意味ではないのです。その逆では、もちろんありません。

また登山隊に例えると、周りのメンバーがどうであれ、自分の歩調は自分のレベルで決めるしかない・・・ただし、歩調がなめらかな人はそうでない人をサポート出来るわけですし、滑らかでない人はサポートを受けられるのです。
これは各々がそれに応じて役割も分担されているわけだし(というのが世の常でないことは留意すべきで、今回上手く行ったかどうかを反省する際に重要なポイントになります・・・が、そのことは、今回は措きます。)、いざという箇所は各々が登山マップで確認し終えているのです。
ですから、
「そう、私が安全に頂上まで昇れる歩調はこの程度、下りるときにはこれくらい」
ということを再認識しておく必要があります。かつ、
「もっと出来るんじゃないかな」
とか
「これ以下かも知れないな」
という、希望的あるいは絶望的観測は絶対にしてはなりません。
周りの評価よりも自分を過大視したり、過小に見積もってはいけません。
(これが非常にむずかしいのですけれどね、本番になっちゃったんだから、いまさら四の五の考えている時間はありません。)

音の話に戻しますが、ディナミークの話題に限ります。
ディナミークは「息の量・弓に加える力」だけで変えるものだ、という風に、我々素人は思い込みがちです。
私はそれで何度もたっぷり叱られましたが、愚かな故に何べん叱られても懲りませんでした。いまとなってみれば、こういう鈍い人間にはそれで良かった気もします。
ですが、私と同じ間違いは、出来るだけ避けて下さい。

ディナミークの変化は、自分の持っている技術の水準に合わせ、合わせうる限りの最良の方法でつけるべきものです。

またまた話が逸れますが、怪談の舞台が現代でも充分こわいのは何故でしょう?
怖い形相の幽霊が最初から舞台にドーンと居座っていたら、こわくもなんともないでしょう?
あれが、ときには「ソロソロ出るぞ」と予告しておきながら、出てくる場所は絶対に分からないようにしてあって、予期しない場所からそっとにらんで来たりするからこわい。
あるいは、何の予告もなく、突然ふっ飛んでくるから、お客ものけぞる。
クラシック音楽だと、マーラーにはそういう設計が沢山ありますよね。

馬鹿みたいに(まあ、私の場合、馬鹿だから、なのですが)いつも力づくで弓を押し付けたり、思い切り息を吹き込んだりしてフォルテシモを出すのは、いかにも芸がありませんし、素人とは言え、これではやっていて楽しくも何ともありません。

背景によって、ピアニシモで使っていた息の量でも、息のスピードを変えるだけでフォルテシモが出せる場合があります。たくさん息を使ってもピアニシモを出す、という芸当も、同じようにして可能になります。
あるいは、ユニゾンの場合には、各自の音量よりも、音程の一致のほうがディナミークを強く聞こえさせる上では絶対に効果があります。

他メンバーとの役割分担を見直しておけば、
「あ、フォルテシモだ、息をたっぷり吹き込もう・・・しまった!頑張り過ぎて、次のフォルテシモがもう吹けないや!」
とか
「ピアニッシモだ、弓をゆっくりにして・・・あ、ダメ、手が震えて弾けない!」
などということは起こりません。
本番当日前にマップ(スコア)を可能な限り見直して、
「ここのフォルテシモは彼奴らとユニゾンだ、音程を揃えよう!」
「ここは自分だけのソロだ、背景が抑えてくれるよう、わざと弱めに吹いてみんなを試してやろう、ヘッヘッヘ!」
などと、親切も意地悪も含めて、まずは戦略作りを楽しんでおいて下さい。
ただし、それは「自分の技術の程度」を自分が理解していないと出来ないことです。
そのかわり、ありがたいのは、仕事とは違い、「無理」を強いられることはまずありません。自分を自分なりに理解している限り、そしてそれがメンバー公認の「あなたの技術水準」である限り、誰も「あなた」を否定することがないのです。

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